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I hope so.

『インタフェースデザインの実践教室』を読み返した

以前ざっと読んだが、調査からアウトプットまでの一連の流れを確認するため読み返した。 買ったときの記憶がないけど、おそらくUXについて知りたかったんだと思う。

対象はデザイナーとエンジニアだと思うけど、リサーチ手法についても紹介されているのでディレクターのひとも読んでみて損はないはず。 これ1冊読むだけでもUI/UXを見たり考えたりする視点がガッと増える感じ。おすすめ。

概要

インタフェースデザインに関する解説書。「リサーチ」「デザイン」「インプリメンテーション」という3つのフェーズを、実践的なアプローチをふまえて解説している。
それぞれのフェーズは「テクニック」と「アイデア」という章で構成されており、開発面だけでなくUIに関する一般的な概念やユーザー心理についても述べられている。
上記の「リサーチ」「デザイン」「インプリメンテーション」という開発プロセスを繰り返すことによって優れたユーザビリティを実現することができる。

1部 リサーチ

実際に開発に移る前には十分なリサーチを行う。当たり前のことかも知れないが、一般的なユーザはデザイナーではないので、ユーザがどんな問題を抱えているか、どんな目的を達成したいのかをうまく表現することができない。それらを洗い出すためにリサーチが行われるのである。 手法としてはインタビューからペルソナ、カードソートがあり、それらを段階的に行っていく。
また優れたユーザビリティを実現するための前知識として、「メンタルモデル」と「UIモデル」「インプルメンテーションモデル」という3種類のモデルを紹介している(ここ結構興味深かった)。

2部 デザイン

デザインのフェーズではリサーチによって見えてきた構想やターゲットをふまえて、デザイン作業を行う。フローダイアグラムや絵コンテ、プロトタイピングなどの実践的な手法と、その他に現在一般的に利用されているUIについて(階層、シンボル、アニメーションなど)の解説をしている。
この章でキーとなるのが「繰り返す」ということだ。リサーチ段階で浮かび上がった解決方法を「これだ!これしかない!」と固執するのはまだまだ危険。試して改善するというサイクルをまわしていくのがこのフェーズ。

3部 インプリメンテーション

インプリメンテーションフェーズでは実際にコードを書いて、動くものをつくる。これまでのフェーズである程度方向性や実用的なデザインが固まってきているはず。しかしここでデザインの作業が終わるというわけではなく、ちゃんと動くか、ちゃんとユーザーが使えるかをテストしていき、問題をはやい段階で見つけ、修正したり方向転換をすることが重要になる。
ここではそのユーザーテストの手法や利用するデータについて紹介している。ユーザーテストといっても様々なので、どんなテストを行うかを見極める必要がある。

まとめと感想

実践的な手法だけでなく、UI/UXについての一般的な概念を実例付きで解説してくれている。情報デザインについて学校で専門的に学んできたわけではなかったので、非常に勉強になった。

それと「ユーザーテストとかやってみたいけど、やり方よくわからないし...。」と思ってる人や開発チームにとってもおすすめできる本。一番いけないのはまったくユーザビリティテストを行っていないこと。文章中にヤコブ・ニールセンの引用があってそれがかなりびびっときた。

Better usability methodology does lead to better results, at least on average. But the very best performance was recorded for a team that only scored 56% on compliance with best-practice usability methodology. And even teams with a 20–30% methodology (i.e., people who ran lousy studies) still found 1/4 of the product's serious usability problems.

Finding two serious usability problems in your design is well worth doing, particularly if you can do so after testing only three users — basically, an afternoon's work. Of course, I'd rather that you get a usability expert to dig even deeper, but even so, two is infinitely more than zero (the amount of usability knowledge you'd accrue without any testing).

引用元:Discount Usability: 20 Years

やらないよりはお粗末でもやったほうが全然マシ。やらない理由はないので、もっとやり方とかデータの活用法とかを共有し合って「ガンガンいこうぜ」で進めていくのが良いと思った。

次はこれ読みます。

ユーザーエクスペリエンスの測定 (情報デザインシリーズ)

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